震災とその後とかそこらへんに関すること

パーソナルなこと

  • 宮城県東部沿岸10kmくらい在住。田舎。twitterにもうちょい書いたけど割愛。
    • 田舎なので比較的物資がなんとかなっている。
  • 津波の水はギリギリ届かなかったくらい。直接の被害はない。
  • 家、身内は無事。関わりがあった人だと死亡/行方不明者あり。


twitterへのpostを適当に抜粋した
http://togetter.com/li/114704


被害とか

  • これはもうひどいところはひどいとしか言いようがない。
    • 津波が主で地震による倒壊はそこまででもなかった印象はある(津波の方に隠れているだけかもしれないが)
    • 津波で陸路がどうにもならん、といった状況が一番きつかった。津波直撃したところはいうにおよばず、浸水した家の様子を見にもいけない、といった具合。


通信とか

  • 携帯は地震から数時間は通じた。そこから3,4日後らへんから復旧し始めた。携帯電話会社の車両による復旧なので地域によってむらがあった模様。
  • 電気はいきなりダウン→19日復旧。まあ当然地域による。住宅地とかでは火事に備えて留守宅は配電止めるとか慎重にやってたらしい。


ネットとか
復旧の順番はこっちだとラジオ→新聞→携帯→電気→電話→水道、といった感じ。
結局のところラジオが一番強いし、あと新聞は発行される(さすがに各戸配送は数日で打ち切られた)。
ラジオ、テレビのアーカイブとしてネットは使われていた印象。
あとgoogleの消息情報や、mapの一覧といったのは有用な情報として活用されたと思う。ラジオも内容はPersonFinderとやってることは一緒。
自分の地域はいわゆる「田舎ネットワーク」が強固だったので、それが一番強かった。それがない場合は、ネットの情報が生きる場面はあったろうと思う。


情報とか
正直いって、火事場泥棒が起きているかといったら起きているし、犯罪と呼ばれる行為が起きていないとはとても言えない状況ではある。こっちは田舎だけど、人が多くネットワークがない都市部や住宅地ならばなおさら。
ただ思うのは、精神状態の悪化による諍いであるとか、犯罪に該当してしまうサバイバル術*1を挙げて「治安の悪化」と呼んでしまうのはどうなのか、といった気持ちもある。
それと「危険があるので気をつけなさい」という気遣いは分離できるはずだし、近しい人に「気をつけてくださいね」と言う行為と「○○で殺人事件が!」と触れ回る行為とは分離できるはずだと思う。あと正直、自分がいるところが危険だ!と確証もなしに言い切るのはあんまり気分が良くないし、聞かされるほうはストレスになってしまうし、危ない危ないと言っていると危なくないところまで危なくなりそうな気がしたのだった。もちろんそれと「気遣い」は別の話になるのだけど。
あとは、救助や捜索以外の住民のサポートという部分でも警察や自衛隊はしっかり機能しているので、ちゃんとそこに頼ることが大事で、大声を出すのは後でもいいと思った。
ただ、それこそ地域ネットワークの中で「〜〜なんだって」と伝聞が伝わっていく*2のを見ていると、情報は麻薬であり、「自分が動いて有用な情報を入手している」という意識は(その情報の性質に関わらず)気持ちの良いものであるな、と感じた。だからこそ「自分が得た情報」は捨てがたいし、ともすれば誇張しがちになる。ということを自戒を込めて思った。
(ここはやや皮肉っぽくなったので追記すると、「これこれこうで不安だ」という情報を得ることで逆に安心する、といったようなことが起こっているんだと思う)
あといわゆるデマに関しては情報の真偽が〜というのももちろんあるんだけど「その情報を誰に伝えたいのか」「伝わってその人にどんな影響があるのか」「自分が今どこに向いてどんな風に伝えているのか」が意識されるといいなあと思った。


一部過去形で書いている部分もありますが、いまなお復旧の真っ最中であり、被災者が安定した生活を送れるよう祈るし自分もやれることをやります、という意識で書いております。

*1:わかりやすいところだと「水没車からのガソリンの抜き取り」が槍玉に上がっている印象があるが、こういうのはかなり判断が難しいところだと思う。

*2:俺の邪推だといいのだが、若干の快楽のような何かを伴って