映画『トゥモローワールド』に関する文章

http://d.hatena.ne.jp/screammachine/20061213#p2
他色々

を読んでいて思ったこと。
見てすぐの感想として俺は

  • 話的に「なんか細かいところ色々端折ってるんだろうな」感が終始感じられたので気になった。やや不満。原作だと違うんだろうか。

と書いたんだけれども、これはちょっと違うのだろうな、と気付いた。
それは恐らく端折っていることそのものへの不満ではなくて、「俺が何か(知識なり経験なりなんなり)を持っていればもっと何かを読み取れるのだろうな」という嫉妬のようなものだったのだろう。
そしてこれが「俺は嫉妬深いねえ」という話で終わらないのが厄介で、バスで移送中に付き添いの女性(名前忘れた)がバス降ろされるシーンでそういった感情を吹っ飛ばされて、山場のシーンでは俺も「それ」に手を伸ばす人々の一人になってしまっていたところにあるのだろうな、と思った。そしてその余韻が残るまま全てが終わり、エンドロールを眺めて(耳にして)いるあたりでじわじわとぶり返してくる嫉妬心、というような。
俺は人生経験も少ないし映画に詳しいわけでもないのでそういった感情を抱くことは仕方がないにしても、どちらかといえばそれはポジティブなものとして俺の中に残ったし、そしてそういった感情が山場のあのシーンでは吹っ飛んでいたということは俺がこの映画に「やられた」ということなんだろうなあ、と思った。漠然と、それは貴重なもののように思う。