ポジティブ教の話

http://d.hatena.ne.jp/setofuumi/20080110#p1
の続き。
トラバ、返答の形で書くと煩雑になりそうだったのでそこらへん棚上げで(興味のある人は前回トラバや自分のブックマーク、あとキーワード:ポジティブ教などからどうぞ)。

  • 「みつを的」

前回のタイトルであるところの「みつを的」というのは、とっかかりにするためにフレーズ化してブチ上げたものなので、色々ショートカットしている。ここで「id:y_arimさんに準じる*1」とか言っちゃうと楽なんだけどそれもどうかと思うので自分なりに書くと、「余裕のある者が余裕があるが故に受け入れている光景を、そうではない者が見たときに抱く感情についてどう考えれば良いか」という前提で書いた。

  • どこに向けるべきか

前回ははっきりさせないで書いたが、こういうことを書くときには、それをどこに向けているか、というのをはっきりさせるべきかと思った。この場合は、「相田みつを」に対してなのか、「相田みつを受け入れる者」なのか、「そうではない者」なのか、というところ。

  • 書き手

「web色紙売り」とかいっといてこう言うのも全く説得力がないが、書くことは自由であるし、それがどう受容、消費されるかはその書き手の責任ではないし、何がしかを書いたのなら、それは書き手にとっては真実だ。なので、書き手がどうこう、と評価するつもりはない。ただ、日本語は大抵の外国人には読まれないし*2、食うに困っている人にとって色紙の優先度は低い、というのは事実としてある。そしてそこは「書き手の目的」の問題になってくる。これは個別に判断していかなければならないし、ここでもまた、「どんな目的を持とうと自由」というのは言える*3。目的と行動が合致していないのなら何らかの助言や批判はできるだろうが、そこはまあ個別の話になっていくだろうし、今回は触れない*4

http://d.hatena.ne.jp/shibata616/20080112/1200111266
ここを参考にリンクしておく。大雑把にいえば、余裕のある者、受け入れる者、となる。
ここに関しては、本音を言えば「どうぞそのままでいてください」と思っている*5。その意味で、「ポジティブ教」と名付けたのは正しいように思える。信教の自由ってのはあるよね、って意味で。まあ、「そんなの信じてると危ないよ」と警鐘を鳴らすのは大いにやられるべきだとは思うし、たぶんこの問題に関して何らかの文章を書いている人は「信じて満足している人」よりも「そうではない人」に向けて、あるいはそれらの人のために(もちろん自身も入ってくるだろう)書いていると思う。
ただ、ちゃんと理屈通して「信じてても、もしこれこれこうならこうなってヤバいよ」と書いてる人は偉いなあ、と思っていたりする。単純に「どっちに付くか」でしか見ない人とか、最近話題になった「自称中立」とかよりは。

  • 余裕のない者、受け入れられないあるいはまだ受け入れていない者

ようやく本題に入る。俺が何かを伝えられる、伝えたいものがあるとしたら、この層に向けてのものになる、と考えている、し、実際そのつもりで書いていた。もちろん自分自身も入っている。
それがどんなものかは前回書いた、つもり。結果だけ見るのは危険かもよ、というのとか、それが「ウケている」のは「正しい」というわけではないよ、とか、どっちかっつーと「欲望」「過程」が書いてあるものを参考にしたほうがいいし、もし何かを書くのならそっちを書いたほうがいい、とか。その先で何を信じるかは自由で、それはお前の問題だ*6、なんだけど、そこまでいって何かを信じる人は多分揺らがないので考慮していない*7。現時点でどっち*8にいるにしても、揺らがないだけの選択を出来ていないのなら、自分の状況と欲望をしっかり見据えておいたほうがいいよ、ということになるか。

ちょっと不確かな部分あるし返答になってるか怪しいが、特に突っ込みがなければこんなところで。

書き忘れていた。俺自身の根っこの問題として、上に書いたような「余裕のある者」が信じられる宗教がある。なんやら沢山ウケている。それはいい。ただ、それを何らかの理由で受け容れられない人のためのものがあって欲しい、というのと、少なくともその受け入れられない人に「信じる努力が足りない」とは思って欲しくない、というのがある。もちろん自分も含めて。そういう感情が今回のことをなんだかんだと書いた根っこにある。自分自身の願望、欲望として。

*1:相田みつをの名前が出てきたのは彼のtwitterでの発言から

*2:言語的な意味で。もちろん「アフリカの子供が〜」的な意味も含んではいる。

*3:今回のようなケースなら「余裕のある人を気持ち良くさせたい」であったとしてもそれは目的としては真っ当で立派なもんである

*4:とはいえ、話の発端になった方をスルーしてはいけないのでリンクしておく。もし「目的」が明確にあって、何か伝えたいのなら聞いたうえで何らかの反応をしますhttp://d.hatena.ne.jp/guri_2/20080109/1199875970

*5:これは俺自身が、虚業、というか、モノではない何らかの効果で気持ち良くなったり安心したりする職業を身近で見ているのもある

*6:山際淳司

*7:ここは、大元の文章に否定的な言及をしている人でも、ポジティブにしても自己責任にしても「それを選択した」のなら真っ当である、と多くの人が言っていると思う。ちょっと今確認できていないけど。

*8:みつを的か否か