俺和辞典(第二回)

「あるないでいえばある」
ネットでウケる文章の内容というのは「あるある」「これはある」という感情を起こさせるものが多いが、大抵のものは「あるないでいえばある」と言えるためそこへの留保が必要なものへ使用される。
特に多種多様な人間が多種多様な使い方、感じ方をするものに関しての言及は、「ある立場の人間が存在している」ことがイコール正しいということにはならない、ということから使用頻度が高い。
「事実」「真実」であることは必ずしも何かの「結論」を生み出すものではない、みたいな話。*1

例え話
例え話は基本的に眉唾である、という含みをもって使用される。
例え話はどんなストーリーでも自由に語れて「例え話中の悪役」の対象を自由に取れるので基本的にギルティである、といったようなニュアンス。
また、「○○のようだ」というのは基本的に「○○」への価値判断を含んでいるため、その「○○」への価値判断を共有している人間にしか通用しない。なので、価値判断を共有している人間への再確認のために例え話をするのは間違ってはいないが、それを「わかりやすい、伝わりやすい説明」といった評価をするのは間違っている、という立場から使用される。
(個人的価値観による)例外としては、「例え話ではなくしっかりとイコールでつながる例示」や、「対象を賞賛する、貶めるといった目的がはっきりしており、それを確信している際の武器としての利用*2」などがある。
用例としては「例え話です。ところで例え話をすることに何の意味があるんですか?」がフルバージョンであり、ギルティな例え話をして快楽を貪った場合の懺悔のようなものである。
参考
http://d.hatena.ne.jp/setofuumi/20091208#p1

*1:水を大量に飲み続けると死ぬ、等

*2:誤用でないほうの確信犯